ゾパ・リンポチェ・ニュース
2002年8月・9月
目次
1. リンポチェのスケジュール
2. 世界平和のために
3. ミラレパセンターこぼれ話
4. ハエと蚊のもたらす利益
5. 虫と真言
6. 大きな慈愛
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1. リンポチェのスケジュール
リンポチェはクルクルラセンターに滞在して三七菩提行を教授。その後、ノースカロ
ライナ州のカダムパセンターに赴き,金剛サッタの灌頂と道の三要訣の講義を9月22
日から26日まで.
このあと、カリフォルニア州、ランドオブメディシンブッダにて継続中のチョーデン
・リンポチェのラムリムの教えを受ける予定.
11月には恒例のコパンのコースを指導.2003年1月にはブダガヤでカーラチャクラに
出席。1月23日から27日。
リンポチェの来年の予定は、2月1日―7日、コパンでのゲシェ・ラマ・コンチョク師
のチョルテン建立法要、2月いっぱい香港のチャム・ツェ・リンでの講義のほか,
ヨーロッパでのリトリート,ロシア訪問、6月にモンゴルでEEC4出席など。
2. 世界平和のために
最近の不安と焦燥の影濃い世相に対し、リンポチェはミトゥクパのリトリート中,大
乗の戒律に関する法要を付け加えた.リンポチェは、この世に平和をもたらす唯一の
方法は我々が,良い心を育てること,そしてあらゆる衆生が良い心を拡大して行くこ
と以外にはないとコメントした.
祈願文の「飢餓を滅するために」の後に,「戦争を終結するために,四大の障りを止
め
るために」の言葉を追加するよう、リンポチェの提言があった.四大の障りとは、火
事、洪水、地震などのいわゆる自然災害を指している.このような災害の発生は、そ
の被害を受ける人々のカルマに起因している.
持戒の法要の最後に、リンポチェから「すべての衆生の安寧のためにする、これがわ
たしの貢献です.特にこの世に生きる衆生の平和と幸福のためにする貢献です」と考
えるようにとのアドバイスがあった.
こうした事が世界平和に貢献する,私たちができるもっとも実際的な行いであるとリ
ンポチェは語った.これは長い行程のまず1歩であり,悟りを得る事によってかな
う、一時的ではない、恒久的な平和をもたらす事を可能にする因を創り出すことであ
る。
3. ミラレパセンターこぼれ話
ミラレパセンターでの歩行瞑想の指導中、リンポチェはリトリート修行者達を引き連
れて、センターの敷地を離れ、瞑想しながら高速道路に出て行ってしまいました.お
陰で修行者には瞑想中の集中力を計る恰好の訓練となりました。高速道路を走るドラ
イバーにはちょっとした見物だったでしょう.
マイトレーヤ・プロジェクト用に金剛頂経のコピーが30部必要になり,リンポチェ
の見立てで、リンポチェ自らコピーをとるのがベストだと言う事になりました.そこ
でリンポチェは近所のコピーショップへ出かけて行き,生涯最初のコピーを体験しま
した.リンポチェは,指一本で次々と経文がコピーされて行く、その科学技術の素晴
らしさに感激して,この金剛頂経の様々な利益をスタッフに説明するうちに,コピー
の部数は飛躍的に増加し、結果,30部のコピーは、百部になってしまいました.
4.ハエと蚊のもたらす利益
リンポチェがミラレパセンター滞在中,アネット師が食事のお世話をしていますが,
キッチンのあるトレーラーの中にはいつも50匹ほどのハエが飛んでいます.料理をす
るときは,ハエを捕まえてビンに入れ,それを外に放してやることにしていました.
リンポチェはその光景を見て,ハエを放す前に仏塔の周りを回ってからにしなさい、
と指示なさいました.それからはこれが毎晩の生徒のお勤めになりました.
次にリンポチェは自分のティーチングをビデオに収めようと思い立ちました.ないよ
うは、ハエや蚊がもたらす利益について,人間がハエや蚊を解き放つと言う行為のみ
ならず,実際にハエや蚊が我々に悟りをもたらしてくれると言う利益についでです.
ハエや蚊は,人間に布施をする機会や、菩提心を育む機会をくれると言う、恩のある
存在です。また,捕らえられてビンの中でジージーと羽音を立てている姿を見れば,
このサムサラを抜け出したいともがく姿そのものであると教えてくれるのです.
5. 虫と真言
ゲシェ・ソパ師の教えを聞くため,ディア・パークに滞在中,リンポチェはいつもの
ように車の回りを右遶していました(車の中には仏塔や,経典が積まれて,リンポ
チェといっしょに移動しています)。時間は朝三時.リンポチェが部屋に戻ろうとし
たとき,フロントライトに映ったのは、クモが蛾を捕まえて、脚で押さえつけている
ところでした.リンポチェは心配して,この2匹に真言を唱えようと足を止めまし
た.リンポチェは、恐れから逃れる真言を思いだし,仏の言葉が真実であるなら,こ
の真言が効くはずだと思いました.
リンポチェがその真言を唱えると,クモはすぐに捕らえていた蛾を脚から落とし(蛾
は飛んでゆきました)、その場から逃げてゆきました.リンポチェはそのとき素晴ら
しいと思ったけれど,あとから、クモから食べ物を取ってしまった事で悲しくなった
とおっしゃいました。
ホリー師がリンポチェに伺ったところ,(真言の元になっている)その仏の名をこの
ように説明しました.「すべての畏怖・危険を除する、デーバである如来に頂礼す
る.」
6. 大きな慈愛 ― キャメロン・ジレットによるチベットの話
昼食は大宴会でした.リンポチェが訪問中だと言う話は、街中にあっという間に広が
り、僧院には大勢のチベット人たちが押しかけてきました.僧院の壁を攀じ登り,子
供を腰にぶら下げながら,リンポチェに1歩でも近づこうと押し合って、入り口のは
しごは重みでたわんでいます.私たちは後ろの回り道を確保しようとしましたが,押
しかける人に抵抗して,扉を開けている事はできず,かえって多くの群集が殺到する
事になってしまいました.チベットの人たちはリンポチェに近づいて,供養し,祝福
を受けずにはいられないと悟ったリンポチェは,中庭に自ら進み出て,コンクリート
の台の上に乗りました.後ろからジンパさんが日傘を差し掛けて、強烈な日差しから
守っています。その場所で,リンポチェは百人以上のチベットの人たちに教えを説き
ました。チュパを着た男,女,彼らの三つ編みが日光に輝き,ばら色に頬を上気させ
た子供達,還俗した僧、尼僧、しわだらけで腰の曲がった年寄,物見高い若者たち。
そこでリンポチェは、功徳を積む事、正しい生活を送ること、そしてオン・マニ・ペ
メ・フンの利益について語りました.
人々の目は、熱心に、リンポチェ一身に注がれています.私たちはリンポチェの教え
をいつもの事として聞けるのに.その光景が子供の頃の教会の日曜学校を思い出させ
ました.キリストがパレスチナの大勢の群集を前に、教えを説き、積極的に生きるこ
とを伝えた姿。畏敬と共に感銘を受けました.今,目の前で、偉大な菩薩が働いてい
らっしゃる!
記事を寄せてくださった,ロジャー・クンサン師、サラ・トレシャー師,ホリー・ア
ネット師、アネット・インゲル師、キャメロン・ジレットさんに謝辞をささげます.
クレア
FPMTインターナショナル・オフィス
2002年9月16日